2009年NHK大河ドラマで、「直江兼続」の名は一躍全国区となりましたので、
ご存知の方も多いことでしょう。
「愛」という文字を前立てにした甲冑を身にまとい、戦国の世を駆け抜けた兼続。
その兼続が使えた主君は「上杉景勝」です。
そしてその養父こそ、ご存知「上杉謙信」です。
謙信は、この時代の戦国大名の中では少し変わったスタンスを取っていたともいえます。私利私欲で動くのが当然の世にあって、「義」の為に戦い続けた武将です。
出兵するにもそこに大義名分があるのかにこだわったといいます。
戦(いくさ)におけるその強さには、誰もが一目おいていましたが、
義にこだわる謙信の戦には得るものが無いと、この時代はまだ反発する国人もいました。謙信といえども、家臣や国人の意志を全てまとめ上げるには至らなかったのが実情だったようです。
そして、この意志と家督を継ぎ上杉家は「義」の為に戦うと世に知らしめたのが、
上杉景勝であり、執政の直江兼続でした。
しかし、兼続は悟ります。
理や義だけでは人は動かない。人を動かす為には、情すなわち「愛」も必要なんだと・・・。
時期的には、お船を妻に迎えた22歳のころだったとか。
その後、目上からは可愛がられ、仲間からは深く信頼され、配下からは命がけの忠誠を得られるような人物へと成長していきます。
ここに、上杉家の「義」には「愛」の精神も加わります。
私達がビジネスをしていく上でも「義」は重要です。
しかし、それだけでは人が動かないのは昔も今も変わりません。
やはりそこに「愛」があるのか?
このことも今一度見直しておくべきでしょう。